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激しく風巻く岬・津軽半島。日本海を北上し季節を知らせる魚や、このあたりで捕れる天然の魚介類を使用したものが多く、海の食材に季節を感じる町です。群れをなしてやってくる魚を皆が楽しみに待っています。


ホッケのすり身汁

新鮮なホッケを三枚に下ろし、味噌、片栗粉、卵といっしょにすったものをだんごにし、吸い物として食べる料理。

煮るほどにしみ出る味
日本海に面した深浦町、鯵ヶ沢町は、豊富な魚介類を誇る港町。ホッケは1〜5月に群れをなしてやってくる。昔からこのホッケを使って、寒い日やお客さんが来た時にはすり身汁を作る。すり身汁を作る時は、大鍋で昆布、ホッケ、味噌のダシが良くしみ出てコクのあるすり身汁ができるように弱火でじっくり煮るのがコツ。


材料(5人分)
ホッケ3尾 / 卵1個 / 豆腐1/2丁 / ネギ1本 / 味噌おたま1/2 / 片栗粉大さじ1 / だし昆布1枚

調理手順

  1. ホッケは三枚に下ろして皮をむき、細かくなるまで包丁でたたく。
  2. すり鉢に(1)と味噌、片栗粉、卵を入れ、よくする。
  3. 鍋八分目の水にだし昆布を入れてだしをとる。(2)をひと口大にちぎり、だし汁に入れてひと煮立ちさせた後、とろ火でゆっくり煮る。
  4. 豆腐とネギを入れ、火を止める。岩のりを入れてもおいしい。

鱈のじゃっぱ汁

鱈を頭、内臓、身に分け、大根、白菜、コンニャク、豆腐などと煮、味噌で味付けした汁で冬の浜料理のひとつ。

納屋で料理されたじゃっぱ汁
鱈は青森を代表する冬の魚。正月は俗に鱈正月と呼ばれ、大きな鱈を一匹丸ごと買って正月料理一式を用意する。鱈が大漁の時は、浜で待つ女たちがお祝いに鱈のじゃっぱ汁を作ったものだった。浜で鱈をさばき、納屋で自家製の味噌で料理する。雪のちらつく寒い夜などには、身体が芯からあったまりこたえられない冬の料理。


材料(5人分)
鱈1尾 / 大根1/2本 / 白菜1個 / コンニャク4枚 / 豆腐2丁 / ネギ2本 / 味噌適量

調理手順

  1. 大根は薄く切り、煮る。
  2. 大根がやわらかくなったら、薄く切ったコンニャクと大きめに切った白菜を(1)に入れる。
  3. 味噌を入れ味を整える。
  4. 鱈を頭、内臓、身に分け、ぶつ切りにして(3)に入れる。
  5. 煮立ってきたら、薄切りにした豆腐と長めに切ったネギを入れる。

けの汁

大根やさまざまな山菜、凍豆腐、油揚げなどを細かくきざんで煮、味噌で味をつけておき、小正月から少しずつ食べる料理。

米に見立てたかゆの汁
1月16日の小正月は女たちが家事から開放される日。この日はどこの家でもけの汁が作られ、1年の無病息災を祈り食べられたもの。けの汁は、かゆの汁のこと。米が貴重だった昔、山菜や野菜を米に見立て細かくきざんで食べたのが始まり。鍋が大きいほど、日が経てば経つほど味がしみておいしくなる。少しずつ小さな鍋にとり温めなおして食べるのだ。


材料
コンニャク / にんじん / ごぼう / 大根 / ぜんまい / ワラビ / フキ / 凍豆腐 / 油揚げ / 金時豆
※各種適量(きざんだときに同量になるように)
味噌適量 / だし昆布 / 焼きにぼし

調理手順

  1. 金時豆以外の材料はさいの目に切る。
  2. 昆布でだしをとり、さらに焼きにぼしでだしをとる。
  3. 大根と金時豆はそれぞれ煮ておく。
  4. だし汁ににんじん、ごぼう入れひと煮立ちさせてから(3)と残りの材料を入れ、味噌で味付けをする。

サメの飯ずし

サメの身を適当な大きさに切り、酒と塩で味付けしたご飯と交互に樽に入れ、重石を乗せて自然発酵させた飯ずし。

正月に食べるサメ料理
津軽半島の最北端、三厩では10月末にカマボコの原料のアブラツチザメ漁が始まる。サメは普通に仕込むとクセがあるため何日も水にさらし、重石をする。寿司作りは女たちの仕事で、正月前の11月にはどこの家でも準備をし、漬けたもの。サメの飯ずしを作る光景で迎春を感じ、村の出身者にとっては懐かしい正月の味になっている。


材料(5人分)
アブラツノザメ5尾 / ご飯1升 / 酒3合 / 塩ひとつかみ / 化学調味料少々

調理手順

  1. サメは皮をはぎ、頭と内臓をとり除き三枚に下ろす。
  2. 身を適当な大きさに切り、水に1週間さらす。
  3. サメとご飯に酒と塩、化学調味料でそれぞれ味付けをし、交互に樽に漬け込む。
    ※重石は中身に対し5倍の重さのもので、1ヶ月ほど寝かせる。

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